「会社に依存する経験・スキル」を転職で伝えるには:職務経歴書と面接で共通の言葉にする方法

転職を考えたとき、「自分の経験が、今の会社の外で通用するのか分からない」と感じる人は少なくありません。実は、経験そのものが足りないのではなく、「会社の中でしか通じない言葉」で整理しているために、伝わりにくくなっているケースがあります。この記事では、職務経歴書と面接で、これまでの経験を「会社に依存しない形」で伝えるための考え方を、公的な資料をもとに整理します。

目次
職務経歴書は「実務能力のアピール」の書類

職務経歴書は、応募先企業に対して自分の職務経験や能力をアピールし、自分を売り込むための手段です。様式は自由ですが、標題・氏名・日付・職務経歴は必須とされています。
ここで大切なのは、「今の会社で何をしてきたか」を並べることそのものではなく、「その経験が応募先でどう役立つか」が読み手に伝わることです。会社に依存しないスキルを伝えるとは、経験を社外の人にも分かる形に整えることだ、と言い換えられます。
ポイント:職務経歴書は「社内の事情の説明」ではなく、「応募先でできること」を伝える書類です。
STEP 1:まず経験を書き出す

いきなり文章を書こうとすると、手が止まりがちです。まずは職務経歴を洗い出すところから始めましょう。書き出す項目の例は次のとおりです。
- 時期、勤務先、会社の概要(事業内容・従業員数など)
- 所属(部署の人数)、役職(部下の人数)
- 職務内容、実績(どんな経過でどんな成果があったか)
- 通常は経験しないような特別な経験、社外活動・社会活動
全経歴を一度「マスターシート」(様式は自由)にまとめておき、応募先ごとに取捨選択すると効率的、とされています。最初から完璧に書く必要はありません。まずは思い出せる範囲で、箇条書きで十分です。
STEP 2:強みの見つけ方

書き出したあとは、強みを探します。見つけ方の着目点は次の4つです。
- 得たもの
- 努力したこと
- やりがいを感じたこと
- 各職務の共通項
特に「各職務の共通項」は、会社に依存しないスキルを見つける手がかりになりえます。部署や担当が変わっても繰り返し出てくる動き(たとえば、調整する、整理する、改善する、教える、といったこと)は、会社が変わっても持ち運べる可能性があるからです。ポータブルスキルとテクニカルスキルの違いは、こちらの記事で整理しています(スラッグは公開後に確認)。
補助ツール:厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」の「キャリア分析」で、これまでの職歴から「しごと能力」のプロフィールを作成し、希望する職業との適合度を確認できます。利用条件や保存期間などの詳細は、公式サイトで確認してください。
STEP 3:会社の言葉を一般的な言葉に言い換える

ここが、会社に依存しないスキルを伝えるうえでいちばんの山場です。特定の業界や会社でしか使わない専門用語は避け、一般的な表現に置き換えます。たとえば「職業相談」は「再就職のための仕事の相談(カウンセリング)」と言い換えられます。専門用語を使う場合は、( )で説明を添えるとよいとされています。
次は、考え方をつかむための説明用の例示です(実在の体験談ではありません)。
| 社内の言い方(例) | 言い換えの方向 |
|---|---|
| 社内の略称で呼ばれる申請システムの処理 | 申請内容の確認と、関係部署との調整 |
| 自部署だけで使う用語での集計作業 | データの集計と、報告用の資料づくり |
| 「〇〇課の定例」への参加 | 部署内の進捗共有の場への参加と、課題の共有 |
ポイントは、「何のために」「何を」「どうした」が、初めて聞く人にも分かるかどうかです。数字や成果は、事実として確認できるものだけを書きましょう。
STEP 4:文章の書き方の型

アピール文を書くときのポイントは、次のとおりです。
- 「○○した。」と、自分の意思による成果として書く(「○○したら、○○になった。」は主体性が伝わりにくい)
- 日常的な業務は「○○することで、○○に貢献した。」の形を使う
- 短い文にする
分量は、A4で1〜2枚程度が一般的とされています。応募先ごとに内容を変えること、履歴書の内容をそのまま写さないことも大切です。同じ書類の使い回しは避けましょう。
ポイント:「書き出す(マスターシート)」→「応募先に合わせて選ぶ」→「一般的な言葉で書く」の順に進めると、書類が整いやすくなります。
面接では書類をもとに話す

面接は、職務経歴書の内容をもとに質問されることが多いため、提出した書類の控えをとっておき、面接前に確認しておきましょう。書類で整えた言葉は、そのまま面接の話し方の軸になります。
話す順番に迷ったら、次の流れを試してみてください(考え方の一例です)。
- 状況:どんな仕事・場面だったか
- 自分がしたこと:何を考え、どう動いたか
- 結果:事実として言える範囲で
- 応募先でどう活かすか
ここでも、事実にないことは足さない、分からない数字は出さない、という姿勢が信頼につながります。なお、退職理由の伝え方はこちらの記事もあわせてどうぞ。
今日からできること

最初の一歩は小さくて構いません。次の3つから始めてみましょう。
- 直近の仕事を1つ選び、時期・所属・職務内容・実績をメモに書き出す
- そのメモの中から、社内用語や略称を探して線を引く
- 線を引いた言葉を、初めて聞く人にも分かる言葉に言い換える
書き出してみて、「経験は十分あるが、応募したい職種で求められる知識が足りない」と感じたら、スキルを学ぶ選択肢もあります。学び方はスキルを学べるスクールの記事(PR)で、転職先の探し方は転職サイトの記事(PR)で紹介しています。
【広告・情報についてのお知らせ】この記事内のリンクの一部(転職サイト・スクールの紹介記事)には、報酬が発生する広告(PR)が含まれる場合があります。職務経歴書の書き方については、ハローワークなどの公式資料の内容をもとにしていますが、最新の情報や詳細は各公式サイトでご確認ください。
SHARE



